こっそりひっそり
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この考え方は大分ドメスティックバイオレンス…そして病んでいる。
うp主はピアス空けていないし開ける予定もないんで、この開け方でいいのかは不明です。
人によってはちょっと痛いかもしれません。注意。
▼ill
1)病気で 2)胸がむかつく 3)わずらい
いくつか意味がありますが、この小説ではこの3つで。
うp主はピアス空けていないし開ける予定もないんで、この開け方でいいのかは不明です。
人によってはちょっと痛いかもしれません。注意。
▼ill
1)病気で 2)胸がむかつく 3)わずらい
いくつか意味がありますが、この小説ではこの3つで。
石に込めた意味なんて言えるはずもない。
なんでこれにしたのって聞かれたら、好きな色だったからです。答えはそれで固定する、余計な事は言わない。
もっと色々訊かれたら? 頭の中で思考を広げ追跡しその回答をまとめておく。全部予定された回答。
予想外のことを言われたときに、咄嗟に返せなくてしどろもどろになる自覚があるから、思考は素早く慎重に。
出せる回答が出尽くしたところで、今度は回答に順位をつけていく。完全にイコールで繋がるはずもないけど、多分イコール位でも妥協できるところは妥協する。
まとまったところで、ようやく「贈る」ことが出来る。
金の混じった群青に光沢が眩しい。小さな瑠璃をまるく形成して、耳に飾れるようにしたもの。
「大王」「ん?なあに?」
「これ、あげます」
顔を逸らしながら、包みもしていないそれをつっけんどんに渡す。
「なになに? 小石とかじゃないよね?」
小首を傾げて笑いながら、大王は僕の掌を覗き込んだ。そしてそこから摘み上げる。まじまじと眺める。
「瑠璃の石?」「そうです」
「鬼男君から、オレに?」「はい」
「なんで?」「誕生日の写真がひとりで、しかもきっとセルフ撮影なんだろうなって、哀れだったんで。だから、誕生日の」
全部決まっていた答えだ、すらすら出る。大王はにこにこしながら聞いていたけど、一瞬あっ、て顔をして、表情が沈んだ。
「あー、でもオレ、これつけられないかなあ。穴開いてないんだもん耳に」
「つけてくれるのなら、僕が開けますけど」
「ええっ! …なんか凄く、痛くされそうなんだけど」
「いつも爪ブッ刺されてるでしょう。それに比べたらたいしたことないですよ、きっと」
「そうかなあ…」
あれも痛いんだよねえ、とぶちぶちこぼし続ける大王をあとに、僕は氷と針を取りに行く。針は火であぶって簡易消毒すれば大丈夫だろう。
戻ってきたら、大王は泣きそうな顔をしながらもじっと待っていた。動き回らないよう椅子に座らせ、僕も少し身を屈める。
「左側に開けますからね」
「うええ…痛くしないでね」
耳朶に氷の塊をあて、暫く待つ。冷たさに自分の指の感覚もなくなってきたところで軽く耳朶に触れ、感覚があるかどうかを確かめる。
「…大丈夫そうですね。針見てるの嫌でしょう。目、閉じててください」「そうする…」
針をあて、柔らかい肉に突き立てる、ねじ込む、貫く。
ぷつん、と皮膚を切る音がして、小さな小さな空洞が出来る。じんわりと血が滲んだ。そこに噛み付きたい衝動に駆られる。
首を振り自分を戒めてから、ゆっくりと針を抜き去り血を拭う。間髪いれず金属を通し、固定する。白い肌のうえに群青色の粒が主張を始めた。
消毒液を含ませた綿で擦れた血を拭い取り「これでいいですよ」、声を掛けた。
「鏡ある? 鏡。見たい」「いや、今手元には…」「見てくるー」
さっきまでの泣きそうな顔はどこへやら。鏡を探して走り去った大王を見送り、僕は溜息をつく。
贈り物の本当の意図。
瑠璃の石の意味は「あなたを守ります」。守護とともに試練も与えるその石は、僕の意思表示。
僕の贈り物があなたに傷をつけ、同時にそこを塞いでいる。
その事実がとても幸せなんです。
僕ははなからあなたのものだけど、
あなただって僕のもの。
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