こっそりひっそり
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ピクシブにも上げてきてるんですが、自分の描いたイメージはこういう感じだったので画像にしました。SSなんですけどね^q^
↓の記事にあるイラストとセットにしていただけるとありがたいです。
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携帯からでは読めないので文章のほうも。
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せめて、
草臥れた。とても、草臥れた。
何度目かの輪廻に、どうしてこんなに心が擦り切れるのかとぼくは思う。
こんなにも草臥れるのは、使い捨てされる器だけでいい。
ひっそりと悪態をつくぼくの額を、やせた手がそっと撫でた。
もっとよく見せて。声は震えていた。
この人が好きだといった、
、
、
、
いのちを全うしたね。おめでとう。おめでとう。
顔は見えなかった。ただ濡れた感覚が肩に広がって、視界にうつる癖っ毛が揺れ、
た。
(理不尽だ)(寂しい)(悔しい)(どうして)
(どうして)(かなしい)(いやだいやだいやだ)
心の中で泣きわめく。
見透かされるのがこわくて、きれいな感情だけをのこしていきたいのに。
力をこめた指先に、おとなしく収まるこの痩せた身体を、
ぼくはおいていく。おいていくんだ。もう何度目だ。草臥れたんだ。
(ほんとうにくたびれているのは、あるいは)
誕生日を祝うように、繰り返すおめでとうは、さようならと同じ音をたてる。
つぎの「ぼく」も、まっさらな記憶に少しずつ、思い出しては付け足していくのだろう。
この人が「ぼく」をおぼえている限り。
あいしているかぎり。
ぼくがぼくであるかぎり。
ぼくが、
ああ、だめだ、やきついて、
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